まねき屋の張子blog

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テキヤの実際 その2

祭りに露店を出すには申し込みをしなければなりません。

祭りの数日前に、現場に申し込み受付場所が作られます。
その祭りを取り仕切っている「組」の人が
長机を出して申込用紙を書き込む場所を設置するのです。
何日前にそれが作られるかは、祭りによって違います。
数日前の事もあれば、何週間も前の場合もあります。

朝、申し込みをする人達が三々五々集まって来ます。
そして口々に「この間はすんませんでした」と挨拶しています。
最近、その人が仕切っている祭りに出店させて貰ったのでしょう。

受付は10時に始まります。
とは言え、10時丁度に始まる事はあまりありません。
何故か10時半前の事が多い様です。
因みに、11時半過ぎには受付の締め切りになります。

そこで担当者に申込用紙を貰います。
出店一店舗につき1枚、何枚欲しいかを担当者に言うのですが
「1枚、2枚」とは言いません。
業界用語では「1本、2本」と数えます。
なので「1本お願いします」と言うと届出用紙を1枚くれるのです。

その届出用紙に取り扱う商品の種類と氏名を2箇所に書きます。
生年月日、住所、電話番号、所属支部名を書く欄もありますが
基本的に書かなくても大丈夫な様です。
また別の一覧表の様な用紙に同じ内容を書きますが
そちらには商品種類、住所氏名、電話番号、生年月日、電話番号を
全て書かなければなりません。
更に車のナンバーを書く欄もありますが、それは任意です。

取り扱い商品は「くじびき」は「ジク」、「植木」は「ハボク」、
「天津甘栗」は「タンバ」等、符丁で書きます。
符丁は地域によって内容が違うかも知れません。
「ジク」は全国共通でしょうが
「タンバ」は栗の山地、丹波地方を語源としているので
関西限定かも知れませんね。
当方の場合は、他に張子を売っている人が居らず
符丁がありませんので「張子」とそのまま書いています。

届出用紙と共に組合員証のコピー、出店料を添えて提出します。
出店料は祭りによって違います。
祭りの規模、期間によっても違いますが
宵宮、本宮の2日間の祭りの場合、
1万5000円くらいが多いでしょうか。
因みに、出店料の事を業界用語で「チャクトウ」と言います。

祭りによっては、その地域の人が
その祭りにだけ出店する、と言うものもあります。
その人は、他の祭りには出店しないので
組合には加盟していません。
その場合は「臨時組合員証」を発行して貰わなければなりません。
出店料の他に、「臨時組合員費」が必要になります。


用紙を受け取ると、記入された氏名と取扱商品を
担当の人が読み上げます。
すると、別の人が、前年の出店状況を記した地図を見て
ちゃんと前年も出店した人がどうかをチェックします。
画用紙を何枚も貼り繋げて、道路のどの場所に
どんな内容の店を誰が出したか、が
詳細に手書きされた物を毎年作って管理しているのです。
その地図の事を「手板(ていた)」と言います。

前年に出店実績の無い人は其処で弾かれます。
基本的に新規の人は受け付けない事になっているのです。
新規で出店したい場合は、所属支部を通じて
予め話を通して置かなければなりません。
出店の場所と言うのは
出店する人(組)と、場所を仕切っている人(組)との
力関係で決まりますので
いきなり申し込みに来て
急に場所を貰う事は出来無いのです。

露店商は誰もが良い場所で出店をしたいと思っています。
メインの参道、本堂や社殿の前等の
人通りの多い、良い場所の事を
「本土場(ほんどば)」と言います。
本土場は組の幹部クラスの人が取ります。
それに対して、人通りの少ない、悪い場所の事を
「ガリショバ」と言います。

とは言え、場所を仕切っている組の人が
本土場を独占している訳ではありません。
そんな事をしたら、別の場所で出店をする時に
相手にして貰えなくなりますので
別の組の人から文句が出ない様に、
上手く配分を考えます。

売り物の内容によって出店をする場所はある程度決まって来ます。
例えば、植木や陶器、荒物、最近は滅多に見ませんが見世物小屋等は
出店地域の辺縁部に配置されます。
また、同じネタが隣り合わない様にもしなければなりません。
様々な店種を重ならない様に考え、
更に組の力関係も勘案して出店を配置し、
祭り全体をデザインしなければなりません。
それが、其処を仕切っている組の
腕の見せ所にもなります。

そうやって配置された出店の場所は既得権となりますので
何か特別な理由が無い限り翌年以降も引き継がれます。
そう言う意味でも、新規の出店が簡単に出来無い様になっています。
因みに、当方の様に「素人」の立場だと
基本的に隅っこに追いやられますw


さて、手板のチェックを無事通過すると、
係りの人から半券を返されます。
これで受付は終了です。
祭りの当日、実際の出店の準備をする事になります。



(続く筈……)


 
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