まねき屋の張子blog

まねき屋の張子作業に関するblogです
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馬の修理 その3

続いて脚の修理を。


胴体との取り付け部をみると
型の継ぎ目である切れ目は目貼りもされずにそのまま。

どうせ接着して見えなくなる部分だから、と
目張りもせずに取り付けていた様子。
まぁ、それも当然ではある、か。


丁度良いので、それを水でふやかして広げ
作業の空間を確保。


と、脚も内部には浮いた紙が。


左右どちら側も似た状況。

生地作りは基本的に下働きや丁稚の仕事だ。
基礎的な作業を繰り返す事によって基本的な技術を体得し、
その後の段階へステップアップして行く訳なのだが
つまりそれは、始めの内は
技術的に未熟な者が作業をしている、と言う事にもなる。
胴体の大きな浮き紙も、それが原因なのかもなぁ。


取り敢えず、補強の為に
胴体と同様に小さく切った和紙を内貼りする。




曲がった関節の先は届かないので
取りあえず可能な範囲まで。



内張りの出来無い部分の補強する為に、
脚の角度に合わせて曲げた竹串を通す。



その上から和紙を貼り、完全に固定。


開いた紙をふやかし、作業孔を閉じる。


どうしても凸凹になってしまうので
和紙を貼って表面を均す。


胴体と貼り合わせる部分は
形を合わせて切ったボール紙で塞ぐ。

江戸時代の張子の修復としては邪道かも知れないが
とにかく頑丈にする事を最優先。

更に、胴体と頑強に固定するための竹串を突き刺して固定。




最初の原本の段階で竹串は通してあったが
それはあくまでも接着作業の補助でしか無く
躯体を支える構造には一切関与していなかった。
この馬は貼り重ねた紙の厚さだけで全体を支えられていた。
元々張子には強度は求められていないのでそれは仕方無い。
ただその為、一度崩壊してしまうと
この馬の様に取り繕う事が出来無い状態になってしまうのだ。

今回、胴体を内張りして補強はしているが
それはあくまでも全体修復の前段階。
当方はこの馬を徹底的に頑丈にしたいので
躯体を支える為の骨格を
丈夫な竹串で作ろうと思っている次第。

ただ、作業坑は限られているので
骨格標本の様な構造を作る訳には行かない。
あくまでも可能な範囲での話。


右前足は特に損傷も無く
躯体を支える構造部分とは無関係だったので
内張りはせずに、ボール紙の蓋と
固定のための竹串を通すだけにした。





 
続いて首の修復を。

首も内張りを実施する事に。

接合部を開くとすぐに突き当たりが。



どうやら頸部と頭部はパーツが別々の様だ。
恐らく頭部も、上あご含む頭蓋骨と下顎で別パーツなのだろう。
あれだけリアルな細工な訳だから
部品を細かく分けて作られているのも当然だわなぁ。

全体に軽く内張り。


開口部を戻して和紙で塞ぐ。



ボール紙の蓋をし、竹串を通す。




これで各パーツは大丈夫かな。
さて次はいよいよ左前脚だ。
これがとにかく難物なんだよなぁ・・・・・・

(続く)

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この記事に対するコメント

拍手!
ポコマム | 2014/07/19 2:48 PM
まだ、続くんかい!?

そこまで、この修復に懸命になる魂に「天命」を背負っているんですなぁ……

クライアントの魂を請け負ったのね……スゴス……( ゚Д゚)
きのこ堂  ちば! | 2014/08/01 9:29 PM

>>ポコマムさん
有難う御座居ますです……m( _ _*)m
まねき屋 | 2014/08/02 1:30 PM

>>きのこ堂 ちば!さん
今後、2度と出来無い体験だと思われますので
出来る範囲の事をテッテ的にしてみた次第です。

って、続々こんな依頼が来ても困りますけどw
まねき屋 | 2014/08/02 1:32 PM
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